Story Works
死んでから、私たちの戦いは始まった。 死者の肉体を継ぎ接ぎし、戦死者の魂を呼び戻して造られる兵器 ── クグツ。蒲生ヒナも、その一体だった。 クグツとしての新たな生から四十二日目、ヒナは胸を撃ち抜かれ、二度目の死の淵から、また目を覚ます。縫い直された体から逆流する他人の記憶と、魂に刻まれた記憶とが混濁し、本当の自分とは何かが、ヒナのなかで曖昧になっていく。唯一思い出せる妹の名前さえ、書くたびに違う筆跡になる。 ── 「わたし」とは、いったい誰なのか。 その問いを抱えたまま戦場に戻ったヒナを、やがて、戦線の奥に潜む“ある異変”が呑み込んでいく。 これは、自分が「誰か」を失くした
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