古代印章解読記録

概要

融合大陸各地で発見される古代の印章群。オートミオンと呼ばれる機械生命体たちが使用する記号体系の一部と推測される。その起源は不明だが、彼らの社会構造や思考様式を反映した象徴的な意味を持つとされる。

最も古い遺跡で発見される印章。三角形と円環の組み合わせは、オートミオンたちの始まりを示すと考えられる。四方への放射は力の拡散、あるいは意識の結合を意味する可能性がある。

「始まりは一点より。終わりもまた、一点に収束する」

オートミオンの記録施設近辺で頻繁に発見される印章。瞳を模した形状は、彼らの観測・記録への執着を表している。この印がある場所は、重要な情報が保管されていた可能性が高い。

「見るものは見られている。観測者もまた、観測対象である」

深層への道標として機能する印章。螺旋は無限の降下を、階層線は深度を示す。この印を辿ることで、より深い階層へと至ることができるが、帰還を保証するものではない。

「下へ、さらに下へ。底は存在しない」

オートミオンの機械装置に刻まれる印章。六角形と歯車の組み合わせは、彼らの機械的本質と調和への願望を表す。この印がある装置は、特に重要な機能を担っていたと推測される。

「歯車は回り続ける。目的を忘れたとしても」

立ち入りを禁じる区画に刻まれた警告の印章。八角形の結界と交差する線は、絶対的な禁止を意味する。この印を無視して進んだ者の記録は、途絶えることが多い。

「越えてはならぬ一線がある。それは汝の安全のためではない」

研究記録庫の深部で発見される印章。上下の三角形は知識の昇華と沈殿を、中央の交差は理解の瞬間を表すとされる。この印の前で瞑想すると、失われた知識の断片が浮かぶという。

「知ることは砕けることである。完全なる理解は、完全なる崩壊」

巡礼者のために設置されたとされる印章。十字は四方への道を、中央の星は現在地を示す。ただし、この印が示す道が安全とは限らない。

「すべての道は一つに通ず。すべての道は一つより始まる」

時間の概念が歪む区画で発見される印章。無限を描く曲線は、終わりなき循環を表す。この印を長く見つめると、過去と未来の境界が曖昧になるという。

「始まりも終わりも幻想である。あるのは永遠の今のみ」

これらの他にも多数の印章が発見されているが、その意味は不明である。印章の組み合わせにより、新たな意味が生まれる可能性も示唆されている。

解読作業は続く。

最終更新: 機械暦不明