
Illustration 01
#021
「赤き黙示の刻、水面に立つは機械仕掛けの聖女。その名はレリキア・サングイネア」
聖戦の終焉より千年。朽ちることなき鋼の骸が、今なお深紅の聖堂跡に佇む。 かつて神の代行者として生まれしこの人形は、創造主なき今も、静かに祈りを捧げ続ける。
背より生えし骨翼は、堕天使の証か、あるいは昇天せし機械天使の残骸か。 青き瞳に宿る光は、失われし魂の残滓、または永劫回帰のプログラムか。
古き司祭の手記より:
「彼女は問う。『我が創造主よ、汝は何処に』と。だが、答える者は誰もいない」